0xc000000f エラーで起動しなくなったWindows10を修復する

Windows10のメジャーアップデートや起動ドライブをクローンして使用しているときに「0xc000000f」のエラーが発生しWindowsが全く起動できない場合があります。このような場合、次の方法で修復を試してみることをお勧めします。

GPTの場合の修復方法

Windows10のインストールメディアから起動し、「コンピューターを修復する(R)」をクリックします。
オプションの選択の「トラブルシューティング」をクリックします。
詳細オプションの「コマンドプロンプト」をクリックします。

diskpartを実行しブート領域のドライブにドライブレターを付けます。

diskpart
diskpart> list volume
diskpart> select volume 〇 (ボリューム番号)
diskpart> assign letter=b: (Bドライブとして割り当て)
diskpart> exit

次に、BCDを再構築させます。

c:> cd /d b:\EFI\Microsoft\Boot
b:\EFI\Microsoft\Boot> ren BCD BCD.bak (BCDをリネームします)
b:\EFI\Microsoft\Boot> bootrec /Rebuildbcd
b:\EFI\Microsoft\Boot> bootrec /fixboot
b:\EFI\Microsoft\Boot> bcdboot c:\Windows /l ja-JP /s b: /f ALL
b:\EFI\Microsoft\Boot> exit

MBRの場合の修復方法

Windows10のインストールメディアから起動し、「コンピューターを修復する(R)」をクリックします。
オプションの選択の「トラブルシューティング」をクリックします。
詳細オプションの「コマンドプロンプト」をクリックします。

ブート領域の修復を実行します。

bootrec /fixmbr
bootrec /fixboot
bootrec /Rebuildbcd

動作するPCのHDDからSSDにクローンを作成する

SSDが大容量かつ安価になってきましたので、利用しているPCのHDDをSSDに換装して利用したいと考えている人も多いはずです。HDDからSSDに換装するだけではPCを使うことが出来ません。同じように使えるようにするためには、OSのインストール、データの移行、アプリケーションのインストールなどをしなければなりません。そのような労力や時間を省くためにもクローンを作成することをお勧めします。

クローンとは

クローンは、古いHDDから新しいSSDに内容をすべてコピーすることですが、Windowsのブートレコード、データ、アプリ、設定など丸ごとそのままセクタ単位でコピーしますのでクローンしたSSDをPCに換装するとそのまま利用できます。クローンを作成するタイミングは、使用しているPCのHDDが正常に動作しているときに作成します。HDDに障害が発生している場合は、正常にクローンを作成することが出来なくなりますのでできるだけ早めにクローンを作成することをお勧めします。

クローンを作成するために必要なもの

  • クローン先になる新しいストレージ(SSDもしくはHDD)
  • 正常に動作するPC(Windows7以上のOS)
  • SATAからUSBに変換するアダプタ(2台分)

※SATAからUSBに変換するアダプタは、3.5インチのHDDの場合USBのバスパワーでは動作しませんので以下のようなACアダプタが付属し1スロットのタイプのアダプタをお勧めします。

玄人志向 USB3.0接続ドッキングステーション 12TB対応 KURO-DACHI/ONE

AOMEI Backupperをインストールする

正常に動作するPCを起動し以下のURLからAOMEI Backupperをダウンロードします。
https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/aomeibackup/

ダウンロードしたEXEファイルをダブルクリックして実行します。
セットアップに使用する言語を選択し「OK」ボタンをクリックします。

Pro版の購入を勧めてきますが無料版でディスククローンが作成できますので「スキップ」をクリックします。

「今すぐインストール」をクリックします。

インストールが始まります。

以下の画面になるとAOMEI Backupperのインストールが完了です。

ディスクのクローンを作成する

インストールが完了したらPCにクローン元のHDDとクローン先のSSDをPCに接続します。この時にクローン元のHDDに異常がないかCrystalDiskInfoでディスクのチェックをしましょう。もし、この時に「異常」と出た場合はクローン作作成に失敗しますのでクローンを作成せずにHDDを取り外したPCにSSDを取り付けてOSのクリーンインストールをしてください。

クローン元のHDDが正常に動作することが確認できましたらAOMEI Backupperを起動します。

左側のメニューから「クローン」をクリックし「ディスクのクローン」をクリックします。

ソースディスク(クローン元のHDD)を選択します。下図の場合は、「ディスク1」です。「次へ」のボタンをクリックします。

ターゲットディスク(クローン先のSSD)を選択します。下図の場合は、「ディスク2」です。「次へ」のボタンをクリックします。

操作概要の画面になりますのでソースディスクとターゲットディスクに間違いがないか確認します。ターゲットディスクがSSDの場合は「SSD 4Kアライメント」にチェックを入れます。「開始」のボタンをクリックします。

ディスクのクローンが始まります。クローン元のHDDの使用容量にもよりますがクローンができるまでに1~3時間かかります。

完了画面が表示されましたらクローンの作成に成功です。SSDをPCに取り付けて起動確認をしてください。

クローンの作成に失敗する原因

ソースディスク(クローン元のHDD)がGPT(GUIDパーティションテーブル)の場合、ターゲットディスク(クローン先のSSD)が未割り当てやMBR(マスターブートレコード)の場合は、以下のような注意が表示されます。必ずソースディスクと同じパーティション方式(GPT)に変換してからクローンを作成してください。

起動しないPCにあるユーザ内のデータをのUbuntuを使って抽出する

起動しなくなったPCからユーザ内のデータを抽出するには、PCからハードディスクを取り外しSATAからUSBに変換するアダプターを付け正常に起動するPCに繋ぎ抽出する方法があります。この方法では下図のように通常ではユーザ内のフォルダにはアクセスできません。

ユーザ内のフォルダのアクセス権を変更すればアクセスできるようになりますが、フォルダ内のファイルすべてのアクセス権を変更しますので変更するだけで時間がかかります。有料で販売している救出アプリを使えば抽出は可能ですが、とりあえずは無料で抽出できるのであれば試してみたいものです。Ubuntuを使って簡単かつ無料でユーザ内のデータを抽出する方法がありますのでその方法を説明いたします。

UbuntuのインストールUSBメディアをから起動する

UbuntuのインストールUSBメディアを作成し起動しなくなったPCからUbuntuを起動します。UbuntuのインストールUSBメディアを作成の方法は以下のトピックを参照してください。

WindowsでUbuntuのインストールUSBメディアを作成する

UbuntuのインストールUSBメディアを起動しなくなったPCに挿しUSB起動します。起動オプションが必要な場合は、BIOS画面を開き設定してから起動します。「GNU GRUB」の画面が表示されますので「Try Ubuntu without installing」を選択してエンターキーをクリックします。下図のようにディスクトップの画面が表示されましたら左側Dockにあるファイルのアイコンをクリックします。

479GBボリュームが今回抽出するハードディスクですのでそのボリュームをクリックしUsersのフォルダを開きます。さらに「User」が抽出するユーザのフォルダですのでそのフォルダを開き抽出するフォルダを選択し「Ctrl+C」を押してコピーをします。あとは抽出したデータをバックアップする外付けハードディスクなどのメディアを繋ぎそのメディアに「Ctrl+V」を押してペーストします。

抽出が終わりましたらUbuntuをシャットダウンして終了します。後は、壊れたPCのハードディスクを診断し壊れている場合は交換してOSのリカバリを行ない、抽出したデータを元の場所に戻せば今まで通りに使えるようになります。

古いPCをNASとして再利用してみる

長年使用してきたPCは、新しいWindows OSにアップグレードして使用するにはスペックが低く再利用できないことも多く、Windows7のOSの延長サポートも2020年1月で終了しますので新しいPCに買い替えるしかないと考えるかもしれません。新しいPCに買い替えた後使わなくなったPCは通常は使わなくなりますが、普通に動作するPCであればNASとして再利用できる方法があります。今回は、OpenMediaVaultを使ってNASとして再利用する方法をご説明します。

OpenMediaVaultとは

OpenMediaVaultは、DebianベースのNASに特化したシステムです。他にもFreeNasもありますが高スペックが要求されますので古いPCにインストールするのであればOpenMediaVaultをお勧めします。
OpenMediaVaultに求められているPCのスペックはそれほど高くなく、IntelやAMD等のx86/x64のCPUかARMのCPUでありRAMが1GB以上、HDDは4GBあればインストールできます。Windows Vista時代のPCやラズベリーパイなどのSBCでもインストール可能です。今回は、HP Compaq dc5800シリーズを使ってインストールしてみます。

さらに詳しいOpenMediaVaultに関する情報は以下のサイトからご覧になれます。
https://www.openmediavault.org/

OpenMediaVaultをインストールメディアを作成する

まず、インストールするディスクを作成するために OpenMediaVaultのイメージをダウンロードします。
今回ダウンロードするISOファイルは、下記のURL内にあります。
https://sourceforge.net/projects/openmediavault/files/
今回のPCはi386のISOファイルでないとカーネルパニックを起こしますので「3.0」のフォルダ内にある 「openmediavault_3.0.36-i386.iso」 をダウンロードします。

ダウンロードしたイメージをUSBメモリに書き込むには「Ecther」が便利です。以下のURLからEtcherをダウンロードしPCにインストールします。
https://www.balena.io/etcher/

「Etcher」を起動すると以下の画面が表示されます。「Select Image」をクリックしてダウンロードしたイメージファイルを選択します。

イメージを書き込むUSBメモリをPCに挿し「Flash!」のボタンをクリックします。

USBメモリにイメージが書き込まれます。

書き込みの後メディアに書き込まれたデータに誤りがないかをチェックがされます。

イメージが作成されると「Flash Complete!」の画面に変わります。

OpenMediaVaultをインストールする

次に、作成したUSBメモリを「OpenMediaVault」をインストールするPCに挿しUSBメモリから起動します。起動すると以下の画面が表示されますので「Install」を選択エンターをクリックします。

Select LanguageのLanguageで「日本」を選択しエンターボタンをクリックします。

場所の選択で「日本」を選択しエンターボタンをクリックします。

キーボードの設定の利用するキーマップで「日本語」を選択しエンターボタンをクリックします。

追加のコンポーネントを読み込みますのでしばらく待ちます。

ネットワークの設定のホスト名を入力し 「続ける」ボタンをクリックします。

ネットワークの設定のドメイン名を入力し「続ける」ボタンをクリックします。

ユーザとパスワードのセットアップのrootのパスワードを入力し「続ける」ボタンをクリックします。

ユーザとパスワードのセットアップのrootのパスワードを再度入力し「続ける」ボタンをクリックします。

ディスクのパーティショニングで以下のメッセージが出ますので、「続ける」ボタンをクリックします。

ディスクのパーティショニングのパーティショニングするディスクを選択しエンターボタンをクリックします。

システムのインストールが始まりますのでしばらく待ちます。

パッケージマネージャの設定のDebianアーカイブミラーの国で「日本」を選択しエンターボタンをクリックします。

インストールが続きますのでしばらく待ちます。

インストール完了の表示になりましたらインストールメディアのUSBメモリーを抜き「続ける」ボタンをクリックします。

再起動すると以下のような画面が表示になると正常にインストールされてNASの起動が完了しました。

ブラウザからOpenMediaVaultの設定をする

NAS起動できましたら他のPCからブラウザを開きネットワークの設定のホスト名またはドメイン名を入力し管理画面を開きます。初期設定で設定した場合は、以下の通りです。
http://openmediavault/

ログインページが表示されますので、言語は「日本語」、ユーザ名は「admin」、パスワードは「openmediavault」を入力してログインボタンをクリックします。

ログインすると下図のようなダッシュボードの画面が表示されます。

まず始めにログイン時のパスワードを変更しましょう。システム‐一般設定を開きパスワードを変更します。パスワードとパスワードの確認を入力し「保存」ボタンをクリックします。

次にNASとして使用するHDDを初期化します。ストレージ‐物理ディスクを開きNASとして使用するHDDを選択し「ワイプ」をクリックします。選択したデバイスをワイプしてもよろしいですか?と表示されますので間違いないか確認し「OK」ボタンをクリックします。

デバイスをワイプする方法を選択してください。中止する場合はキャンセルを選択してください。と表示されますので「クイック」をクリックします。

デバイスをのワイプが始まります。終了と表示されましたら「閉じる」ボタンをクリックします。

ストレージ‐ファイルシステムを開き「+作成」ボタンをクリックします。デバイスから先ほどワイプしたデバイスを選択しファイルシステムは「EXT4」のままで「OK」ボタンをクリックします。

このデバイスをフォーマットしてもよろしいですか?すべてのデータが削除されます。ファイルシステムの作成に時間がかかる場合があります。のメッセージが表示されますので確認の上「はい」をクリックします。

ファイルシステムの作成が始まります。ファイルシステムは正常に作成されました。と表示されましたら「閉じる」ボタンをクリックします。

ファイルシステムの作成ができましたら「マウント」ボタンをクリックします。

次にユーザーを追加します。アクセス権の管理-ユーザーを開き、「+追加」をクリックします。一般のタブの名前、パスワード、パスワードの確認を入力し「保存」をクリックします。

次に共有フォルダを作成します。アクセス権の管理-共有フォルダを開き「+追加」をクリックします。名前に共有フォルダ名を入力、デバイスを選択、パス名を入力、パーミッションを選択し「保存」をクリックします。

追加した共有フォルダに特権を追加します。「特権」をクリックします。共有フォルダの権限に読み書きなどの権限を与えて「保存」をクリックします。

さらに追加した共有フォルダのACLを変更します。ACLをクリックします。ユーザーに読み書きなどの権限を与えて「適用」をクリックします。

最後にWindowsからアクセスするためにSMBの有効化を行います。サービス-SMB/CIFSを開きます。設定タブの一般設定の有効をONにして「保存」ボタンをクリックします。

共有タブの「追加」をクリックします。共有フォルダを選択し「保存」ボタンをクリックします。NASの設定は以上です。

WindowsPCからNASにアクセスする

エクスプローラーを開きネットワークをみます。コンピューターの中の「OPENMEDIAVAULT」を開きます。commonという共有フォルダがありますので開きます。

下図のようなネットワーク資格情報の入力画面になりますので、ユーザー名とパスワードを入力し資格情報を記録するにチェックを入れ「OK」ボタンをクリックします。

OpenMediaVaultで作成した共有フォルダにアクセスできるようになりました。NASの設定が少し難しく思われますが、設定ができればその後は共有フォルダにアクセスして使用するだけですので諦めずに設定してみましょう。

Windows10でファイルの共有ができない時の対処方法

新しいパソコンを導入した時やWindows10のOSのアップデートの後等でインターネットは繋がっても、NASなどのファイルの共有にアクセスできない症状が発生することがあります。この症状のほとんどは、SMB1.0の無効化の原因で起きているようです。 SMB1.0は古いプロトコルで脆弱性がありますのでWindows10の最近のバージョンでは、通常無効化されています。古いNASやデジタル複合機などを使用していたり古いOSと共存する場合は、SMB1.0を有効化すればファイルの共有ができるようになります。

ファイルの共有ができない時は以下の内容を確認し設定します。

  • SMB1.0の設定を有効化する
  • 共有の設定を確認する

SMB1.0の設定を有効化する

SMB1.0の設定が有効化されているか確認するにはWindowsの機能を開きます。まず、コントロールパネルを開きます。コントロールパネルを開くには、Cortanaに「コントロールパネル」と入力してアプリを開くか、アプリの一覧の「Windowsシステムツール」にある「コントロールパネル」を開きます。次に、「プログラム」をクリックしてください。

プログラムと機能の中にある「Windowsの機能の有効化または無効化」をクリックしてください。

Windowsの機能の一覧の中にある「SMB 1.0/CIFS Files Sharing Support」のチェックを入れて「OK」ボタンをクリックしてください。

共有の設定を確認する

SMB1.0の有効化が出来ましたら次に、共有の設定を確認します。コントロールパネルの「ネットワークとインターネット」をクリックしてください。

「ネットワークと共有センター」にある「ネットワークの状態とタスクの表示」をクリックしてください。

「共有の詳細設定の変更」をクリックしてください。

プライベートタブを開きます。
ネットワーク探索は、「ネットワーク探索を有効にする」をチェックします。
ファイルとプリンターの共有は、「ファイルとプリンターの共有を有効にする」をチェックします。

次に、すべてのネットワークを開きます。
パスワード保護共有は「パスワード保護共有を無効にする」をチェックします。

最後に「設定の保存」をクリックしてください。

ノートPCのキーボードを交換する

ノートPCのキーボードはユニット構造になっており、一部のキー入力ができなくなったりキートップが外れて戻らなくなったりすると壊れたキーのみ修理することは非常に難しいためキーボードユニット全体を交換する必要があります。ノートPCによってキーボードユニットの構造は異なりますのが、大まかに4種類に分別できます。

  • PCの裏側に数個のネジで留まっていてキーボードユニットは爪で留まっている交換が容易なタイプ
  • キーボードユニットの裏面を両面テープで留められていて剥がして交換するタイプ
  • キーボードユニットとPCのフレームが一体化されておりPCを分解してフレームの間から取り外し交換するタイプ
  • MacBook ProなどでPCを分解しマザーボードなどを外しさらにキーボードのバックライトシートを外しキーボードユニットのネジすべて外して交換するタイプ

前述の2種類は交換は比較的簡単ですが、後述の2種類は、内部のほぼすべての部品を取り外してキーボードユニットを交換しますのでプロでも交換が非常に難しいでしょう。今回は、前述の2種類の交換方法について説明します。

キーボードユニットの交換方法(ネジで留まっているタイプ)

普及機タイプのノートPCは、裏返すとキーボードユニットを留めているネジ穴の横に三角矢印(▲)もしくはキーボードのアイコン(⌨)が表記されています。

写真のノートPCは三ヶ所三角の矢印がありますのでそのネジを外してください。この時ショートによる故障を避けるためバッテリーも外してください。

キーボードユニットと本体の間の隙間にピックのような薄いプラスチックを入れて爪を外していきます。爪はキーボードユニットの周囲に数か所あり上側→横側→下側の順に外していくと外しやすいです。

キーボードユニットからマザーボードに接続されているフラットケーブルを外します。

キーボードユニットを裏側にあるラベルからキーボードユニットの製品名を調べ同じ型番のキーボードユニットを購入します。

新しいキーボードユニットが届きましたら取り外した順の反対の方法で取り付けます。キーボードユニットのフラットケーブルをマザーボードに接続しキーボードユニットを取り付けます。PCを裏返しネジを取り付けバッテリーを取り付けます。
後は、PCを起動してテストを行いすべて入力できれば修理完了です。

キーボードユニットの交換(両面テープで留まっているタイプ)

Panasonicのレッツノートなど一部の機種はキーボードユニットが本体に両面テープで留まっているます。このタイプは力づくで本体からキーボードユニットを剥がしていくしかありません。まずバッテリーを外しましょう。

キーボードユニットを上側から剥がしていきます。剥がし始めがかなり難しいのでピックのような薄いプラスチックを入れてキーボードユニットの端を持てるように持ち上げます。キーボードユニットはボロボロになりますが交換しますので気にせず上から下に向かって剥がします。2/3ほど剥がすと下側中央部分にフラットケーブルが繋がっていますので切ってしまわないようにゆっくり剥がします。 剥がし終えましたらキーボードユニットのフラットケーブルを取り外します。キーボードユニットを裏側にあるラベルからキーボードユニットの製品名を調べ同じ型番のキーボードユニットを購入します。

新しいキーボードユニットが届きましたらまず両面テープを本体に貼ります。キーボードユニットのフラットケーブルを接続し両面テープの保護シールをはがします。キーボードユニットは下側から面を合わせて張り付けます。失敗すると綺麗に剥がすことは難しいのでくれぐれも注意しながら貼り付けます。PCを裏返しネジを取り付けバッテリーを取り付けます。

PCを裏返しネジを取り付けバッテリーを取り付けます。
後は、PCを起動してテストを行いすべて入力できれば修理完了です。

CPUソケットのピンの曲がりを修復する

CPUソケットのピンが曲がっていて起動しないマザーボードの修復を試してみます。目視でもピンが曲がっているのが分かるマザーボードですが、ソケットにズームして撮影すると以下のように3か所ピンが曲がっていることが確認できます。

ピンが折れてしまっている訳ではなく曲がり具合も大きくないようですので修復は可能ですが、ルーペや電子顕微鏡を使って拡大して見て作業をしないと修復するのは非常に難しい状態です。

曲がったピンを修復するために必要な道具

  • ルーペもしくは電子顕微鏡
  • まち針もしくは安全ピンなど先の細く硬いもの
  • シャープペンシル(芯を抜いたもの)

実際に曲がったピンを修復する

今回は、電子顕微鏡を購入できましたので電子顕微鏡を使って修復してみます。購入した電子顕微鏡は4.3インチスクリーンが付いておりPCに繋いでPCのディスプレイでも確認できるタイプです。

電子顕微鏡でソケットの部分を見るとこのようにピンが曲がった状態が確認できます。

いざ修復しようとした時に針や安全ピンがなかったため先の細いドライバーを使って慎重にピンの曲がりを戻しました。くれぐれもピンを折ってしまわないように慎重に元の方向に力を加えてください。この時シャープペンシルを使うこともできます。シャープペンシルの芯の出てくる筒にCPUのピンを入れて曲げを戻す方法で直せます。

3か所の曲がりを直した後、ほかのピンの曲がりがないか電子顕微鏡ですべてのピンの確認をします。

曲がっていたピンがどこだったか分からないくらい綺麗に修復できたと思います。修復したマザーボードにCPUやメモリーを載せて正常に起動すれば修復は完了です。

電子顕微鏡の使い勝手

今回使用した電子顕微鏡は、4.3インチモニター付き200万画素の顕微鏡です。何よりスタンドで固定した状態で確認することが出来ますのでピントを保ったまま安定して見ることが出来るのが非常に良かったです。ただし、スタンドが軽いのとアームが短いので顕微鏡の方向や見る場所によっては安定しない場合もありスタンドの上に重石を置いて使うなど工夫が必要でした。
顕微鏡のカメラ部分の仕様は、絞りF4.5、画角16度、解像度200万画素ですがLEDライトが非常にいい感じに照らしてくれますので見やすく作業がしやすいと感じました。
PCで専用のアプリを使うとPCのディスプレイから顕微鏡の様子を見ることが出来、かつその様子を静止画や動画の記録ができます。また、顕微鏡単体でもマイクロSDカードに記録できます。今回はPCにモニターしながら使用してみましたが、23インチだとさすがに大画面過ぎましたが作業はとてもやりやすかったです。録画機能は、1080pのAVIファイル形式ですのでそのまま記録として残すこともできますし、YouTubeなどの配信素材としても利用できる画質ではないかと思います。
多少の工夫は必要ですが使い勝手は良い顕微鏡なで、これからもマザーボードの修理で活用していきたいと思います。

BIOSの警告音の意味と対処方法

PCが何らかの異常を検知した時にはビープ音(警告音)で知らせることがあります。最新のマザーボードではビープ音ではなくボード上のLEDで警告ランプが付く場合もありますが、今回はBIOSの種類別にビープ音の種類とどんな警告を表しているか、そのビープ音の意味からどのような対処方法があるかを説明します。

BIOSの種類と警告音の意味

BIOS は大きく分けて 「 AWORD BIOS 」 「 AMI BIOS 」「 UEFI BIOS 」 の3種類があります。各メーカのPCでは独自のBIOSが使われていることもありますが今回はこの3種類のBIOSのビープ音の種類から警告の意味にについて分かりやすく表にしました。

AWORD BIOS

短音×1 システム正常
短音×2 CMOS 設定エラー
長音×1、短音×1メモリまたはマザーボードのエラー
長音×1、短音×2ディスプレイのエラー
長音×1、短音×3グラフィックカードのエラー
長音×1、短音×9BIOS 用 RAM のエラー
長音の繰り返しメモリ接触エラーまたは故障
高い周波数の長音CPU 温度異常
短音の繰り返し電源供給が足りない
高音、低音の繰り返し温度異常やファン回転数低下時に発生

AMI BIOS

長音×1システム正常
長音×2POST エラー
短音×1DRAM リフレッシュのエラー
短音×2メモリ先頭でパリティエラー
短音×3メモリ先頭のエラー
短音×4システムタイマー異常
短音×5CPU の異常
短音×6キーボードコントローラのエラー
短音×7CPU で例外割り込みエラー
短音×8ビデオメモリのアクセス失敗
短音×9BIOS RAM チェックのサムエラー
短音×10COMS エラー
短音×11キャッシュメモリの異常
長音×1、短音×11~2 個のハードウェアでエラー
長音×1、短音×2ビデオ BIOS RAM でエラー
長音×1、短音×3メモリ先頭、それ以降の領域でエラー
長音×1、短音×8グラフィックカードのテストでエラー

UEFI BIOS

短×1システム正常
長×3メモリーエラー
長×5グラフィックカードのエラー
高音、低音の繰り返し  温度異常

エラー種類別の対処方法

まずどんなエラーが発生していてもPC内を確認してホコリの蓄積がある場合は清掃をしましょう。ホコリによる短絡でPCが故障している場合が多いからです。
ご家庭であれば掃除機と柔らかい刷毛があれば清掃出来ます。まずPCをシャットダウンさせて電源コードを抜きます。掃除機は吸い込み口はノズルに付け替えて刷毛で掃ったホコリを吸い取る方法で行います。くれぐれも基盤を傷つけたり壊してしまわないように掃除機のノズルを直接基盤に当てて吸い取ることのないように注意します。室外で作業ができる場合はエアーダスターがあればより安全に作業が可能です。

CMOSエラーがある場合

BIOSの設定情報を記憶させているメモリーがCMOSです。CMOSはPCがシャットダウンしていたりAC電源と繋がっていない場合でも記憶しておくためにボタン電池で保持しています。そのボタン電池が消耗していたり、設定値に何らかの異常がある場合にエラーが発生しますので、一度BIOSの設定をリセットさせてボタン電池を交換することをお勧めします。
まずPCをシャットダウンさせ電源コードを抜きます。マザーボードにあるボタン電池を取り外します。取り外す際、ピンセットなどを使い金属の引っ掛かり部分を外側に押しながら取り外します。PCの電源ボタンを数回押してください。その後新しいボタン電池を取り付けて電源コードをつなぎます。PCの電源を入れBIOSの再設定を行ってください。

メモリーのエラーがある場合

メモリーのエラーの多くは、メモリーとスロットの接点にホコリが蓄積されていたり汚れている場合認識ができずエラーが起きていることが多いです。メモリーを取り外して接点の部分を清掃します。金属部分は水分で錆びたり、油分で余計に接点不良を起こしますのでくれぐれもウエットティッシュや指で直接拭き取ることがないように注意してください。無水エタノールと綿棒を使い軽く拭き取るのがよいでしょう。スロット部分は、エアーダスターでホコリを掃います。

グラフィックカードのエラーがある場合

グラフィックカードのエラーはメモリーエラーの場合と同じくまず接点の清掃をしましょう。グラフィックカードを取り外し接点の部分を無水エタノールと綿棒で軽く拭き取ります。ファンとヒートシンクについているホコリの清掃をしてください。分解が可能な場合は、ファンとヒートシンクを取り外してGPUのグリスを拭き取って新しいグリスを塗り元に戻します。

WindowsでUbuntuのインストールUSBメディアを作成する

Ubuntuとは

Ubuntuは、Debian GNU/LinuxをベースにしたOSです。Ubuntuは、無料で提供されています。 また、Ubuntuはアフリカの単語で「他者への思いやり」や「皆があっての私」といった意味があり、この精神をOSから世界に届けます。

PCの修理する上でのUbuntuの使い方

キーボードが使えない、WiFiが使えないなどハードウェアの故障かドライバの問題かの判断が難しい時に、UbuntuのインストールUSBメディアから起動してどちらが悪いかを判断できます。また、起動しなくなったPCのデータの抽出の際、「ユーザー」フォルダ内などのアクセスが制限されているフォルダにアクセスして抽出したり、NASのドライブのデータの抽出も文字化けなく抽出できると言った使い方ができます。

UbuntuのインストールUSBメディアを作成する

Ubuntu Japanese Teamまたはjp.ubuntu.comからインストールイメージをダウンロード出来ます。日本語 Remixのイメージのほうが日本語化が多くされていますので日本語 Remixのイメージのダウンロードをお勧めします。

Ubuntuのダウンロード

次にダウンロードしたイメージをUSBにコピーしてインストールUSBメディアにするためにRufusを使います。Rufusは、 起動可能なUSBドライブを簡単に作成できるアプリです。UbuntuのほかにもLinux系の他のOSやWindows OSのインストールメイメージにも対応しています。

Rufusのダウンロード

ダウンロードしたRufusのファイルを実行します。 ユーザーアカウント制御のダイアログが表示された場合は、「OK」をクリックしてください。初回のみ以下の画面Rufusの更新ポリシーに関するダイアログが表示されますので確認の上「はい」もしくは「いいえ」をクリックしてください。

起動すると以下の画面が表示されますのでUSBメディアをUSBポートに挿してください。

デバイスに接続したメディアが表示されます。ブートの種類の「選択」ボタンをクリックしてダウンロードしたUbuntuのインストールイメージファイルを選択してください。

Ubuntuのインストールイメージファイルを選択するとその他の設定値が自動で決まりますので設定値はそのままで「スタート」ボタンをクリックしてください。

以下のようなダウンロードが必要ですのダイアログが表示された場合は、「はい」をクリックしてください。

ハイブリッドISOイメージの検出のダイアログが表示されますので「ISOイメージモードで書き込む」を選択し、「OK」ボタンをクリックしてください。

警告のダイアログが表示されますので作成するUSBメディアか確認して正しい場合は、「OK」をクリックしてください。

ISOファイルのコピーが始まります。

下図のように状態が準備完了となったならインストールUSBメディアの作成が完了です。

作成したインストールUSBメディアからUbuntuを起動する

起動させるPCがWindowsが起動する場合は、まずWindowsを起動させます。次に、作成したインストールUSBメディアをUSBポートに接続しShiftキーを押しながら再起動をクリックしてください。下図のようにオプションの選択の画面になりますので「デバイスの使用」をクリックしてください。

「EFI USB Device」を選択します。PCが再起動されインストールUSBメディアから起動が始まります。

GNU GRUBの画面がまず表示されますので 「Try Ubuntu without installing」 を選択すると以下のようにUbuntuが起動します。

作成したインストールUSBメディアから起動できない場合

作成したインストールUSBメディアからUbuntuが起動でない場合はBIOSで以下のいずれかの設定を行って起動してください。

  • USBメディアが起動デバイスになるように変更する
  • USBデバイスを優先起動にする
  • ブートモードをUEFIではなくLegacyにする
  • UEFIのセキュアブートを無効(Disabled)にする
  • USBレガシー機能が「FD」の場合は「使用する」に変更する

起動しないPCからWindows Liveメールのデータを移行する

新しいPCを購入して古いPCからメールのデータの移行は、古いPCが起動する場合はメールのデータのエクスポートが可能なので問題ありませんが、古いPCが起動しない場合メールのデータのエクスポートができないため移行することが非常に難しくなります。特に古いPCがWindows7でWindows Liveメールのデータを移行する場合、PCが起動しない状態ではメールのデータのエクスポートができません。Windows Liveメールのサポートは2017年1月10日に終了してアプリのダウンロードもできませんので今回は、「MailStore Home」アプリを使って Windows Liveメールのデータを抽出してThunderbirdにメールのデータの移行する方法をご説明します。

MailStore Homeとは

様々なメールのデータをインポートして閲覧することができるアプリ。インポートしたデータを様々なメールアプリにエクスポートすることも可能です。 MailStore Homeは、ホームユーザであれば無料で使用することができます。

MailStore Homeをダウンロードする

起動しないPCからWindows Liveメールのデータをバックアップをする

起動しないPCからHDDなどのストレージを取り出します。 Windows Liveメールのデータのある場所は以下にありますので、このフォルダは以下にあるデータをバックアップします。(Dドライブの例)
D:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Microsoft\Windows Live Mail

MailStore Homeアプリでメールのデータの移行をする

新しいPCにメールのデータのエクスポートができるように先に Thunderbirdをインストールしメールの設定を行います。

Thunderbirdのダウンロード

MailStore Homeアプリをインストールします。アプリを起動すると以下のような画面が表示されます。「Eメールのアーカイブ」をクリックします。

Eメールのアーカイブのプロファイルを作成の画面になりますのでEメールファイルにある「 EMLファイルおよびMSGファイル 」をクリックします。

バックアップをしておいた Windows Liveメールのデータを選択しその他のチェックボタンはそのままで「次へ」をクリックします。

高度な設定はそのままで「終了」ボタンをクリックしてください。

プロファイルが作成できましたので、作成したプロファイルを選択し「実行」ボタンをクリックしてください。

アプリ内にアーカイブ(インポート)作業が始まります。終了すると以下のような画面になりますので「終了」ボタンをクリックしてください。

アーカイブの確認は、「マイアーカイブ」を展開してサブフォルダを見ることで確認できます。
次に、メールのデータをThunderbirdにエクスポートします。プロファイルを作成しますので「Eメールのエクスポート」をクリックしてEメールクライアントの「Mozilla Thunderbird」をクリックします。

バックアップ/エクスポートの対象のフォルダを選択し「次へ」をクリックします。今回は、「File System Windows Live Mail」のフォルダにありますのでこのフォルダを選択します。

プロファイルを選択し「次へ」をクリックします。通常のプロファイルは、「default」です。

Eメールのエクスポートのプロファイルができましたので作成したプロファイルを選択して「実行」をクリックします。

Thunderbirdにエクスポートが始まります。終了すると以下のような画面になりますので「閉じる」をクリックしてください。

Thunderbirdを起動するとローカルフォルダ内に「MailStore Export」のフォルダが追加されています。このサブフォルダを展開していくと古いPCのWindows Live Mailのメールデータを確認することができます。