CPUソケットのピンの曲がりを修復する

CPUソケットのピンが曲がっていて起動しないマザーボードの修復を試してみます。目視でもピンが曲がっているのが分かるマザーボードですが、ソケットにズームして撮影すると以下のように3か所ピンが曲がっていることが確認できます。

ピンが折れてしまっている訳ではなく曲がり具合も大きくないようですので修復は可能ですが、ルーペや電子顕微鏡を使って拡大して見て作業をしないと修復するのは非常に難しい状態です。

曲がったピンを修復するために必要な道具

  • ルーペもしくは電子顕微鏡
  • まち針もしくは安全ピンなど先の細く硬いもの
  • シャープペンシル(芯を抜いたもの)

実際に曲がったピンを修復する

今回は、電子顕微鏡を購入できましたので電子顕微鏡を使って修復してみます。購入した電子顕微鏡は4.3インチスクリーンが付いておりPCに繋いでPCのディスプレイでも確認できるタイプです。

電子顕微鏡でソケットの部分を見るとこのようにピンが曲がった状態が確認できます。

いざ修復しようとした時に針や安全ピンがなかったため先の細いドライバーを使って慎重にピンの曲がりを戻しました。くれぐれもピンを折ってしまわないように慎重に元の方向に力を加えてください。この時シャープペンシルを使うこともできます。シャープペンシルの芯の出てくる筒にCPUのピンを入れて曲げを戻す方法で直せます。

3か所の曲がりを直した後、ほかのピンの曲がりがないか電子顕微鏡ですべてのピンの確認をします。

曲がっていたピンがどこだったか分からないくらい綺麗に修復できたと思います。修復したマザーボードにCPUやメモリーを載せて正常に起動すれば修復は完了です。

電子顕微鏡の使い勝手

今回使用した電子顕微鏡は、4.3インチモニター付き200万画素の顕微鏡です。何よりスタンドで固定した状態で確認することが出来ますのでピントを保ったまま安定して見ることが出来るのが非常に良かったです。ただし、スタンドが軽いのとアームが短いので顕微鏡の方向や見る場所によっては安定しない場合もありスタンドの上に重石を置いて使うなど工夫が必要でした。
顕微鏡のカメラ部分の仕様は、絞りF4.5、画角16度、解像度200万画素ですがLEDライトが非常にいい感じに照らしてくれますので見やすく作業がしやすいと感じました。
PCで専用のアプリを使うとPCのディスプレイから顕微鏡の様子を見ることが出来、かつその様子を静止画や動画の記録ができます。また、顕微鏡単体でもマイクロSDカードに記録できます。今回はPCにモニターしながら使用してみましたが、23インチだとさすがに大画面過ぎましたが作業はとてもやりやすかったです。録画機能は、1080pのAVIファイル形式ですのでそのまま記録として残すこともできますし、YouTubeなどの配信素材としても利用できる画質ではないかと思います。
多少の工夫は必要ですが使い勝手は良い顕微鏡なで、これからもマザーボードの修理で活用していきたいと思います。